小説の原点「けんちゃんのいる世界」

障害を抱えた高校生けんちゃんと、彼と出会い振り回される人々を描いた小説『けんちゃん』。著者こだまは、かつて特別支援学校の寄宿舎に非常勤職員として勤務。たくさんの子どもたちと関わった経験を下敷きに小説を書き上げたという。そんな小説『けんちゃん』刊行を記念して、その原点とも言うべき、こだまがブログに綴っていた“けんちゃんエピソード”を公開。全8回。みんなけんちゃんを好きになる――。

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Vol.07 「けんちゃんのクリスマス」

今週末は特別支援学校の終業式。北国特有の長い冬休みに入る。寄宿舎も同様に閉舎となるので、子どもたちは家に持ち帰る荷物の整理に追われている。いつもなら身の回りの片付けを嫌々やる子たちも、このときばかりは動きが早い。衣類をぱんぱんに詰めたボストンバッグが部屋の片隅にまとめてある。帰る準備は万端だ。

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Vol.05 「けんちゃんの気持ちを落ち着かせる場所」

今月は夜勤が頻繁に入っている。いったい誰が楽をしているんだ、くそ、と思いながらシフト表を指でツーッとなぞって点検した。私と同時期に入ったMさんの勤務日が極端に少なかった。その分が私にまわってきたのだ。知ったところで仕事が楽になるわけではない。むなしい作業であった。

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